2019年1月20日日曜日

ソーシャルレンディング分散投資の利率期待値を計算してみた

ソーシャルレンディングで分散投資をするときの利率期待値の計算


投資にはリスクがつきものですが、リスクを数字で把握せずに「勇気を出してやっちゃいましょう」ってのは投資用マンション勧誘の常套句と同じです。

そこで、案件の破綻確率と予定利率および破綻したときの元本回収率を入力することで、
破綻を食らった案件数ごとの修正利率および破綻確率を使って利率の期待値を計算する簡単なEXCELファイルを作ってみました。

投資案件数は20件、破綻案件数は0~4件まで計算するようにしてます。



【破綻確率5% 予定利率5% 破綻時の回収率30%の計算(ラキバン基準)】

破綻件数0(35.85%)  → 実現利率+5.00%
破綻件数1(37.74%)  → 実現利率+1.25%
破綻件数2(18.87%)  → 実現利率-2.50%
破綻件数3(5.96%)    → 実現利率-6.25%
破綻件数4(1.33%)    → 実現利率-10.00%    →利率期待値+1.29%

たぶん現状のソーシャルレンディングがこんな感じじゃないですかね?。

私の資産棚卸しの表によると2015-2017年のソーシャルレンディングの実際利率平均は4.5%程度です。

ソーシャルレンディングは破綻は大体20件に1件くらいだろう、というのをどこかで読みました。

利益期待値だけ見ると+1.29%とプラスですが、実は1/4以上のひとがマイナスになります。利率の割にリスクが高いと思います。

私の場合は2018年は-10%程度になりました。破綻は4件程度なので計算通りです。4件食らう確率は1.33%とほぼありえません。ラッキーバンクは分散が効かなかったのでこうなったのでしょう。

【破綻確率10% 予定利率10% 破綻時の回収率0.3%の計算(みんくれ基準)

破綻件数0(12.16%)  → 実現利率+10.00%
破綻件数1(27.02%)  → 実現利率+4.52%
破綻件数2(28.52%)  → 実現利率+0.97%
破綻件数3(19.01%)  → 実現利率 -6.45%
破綻件数4(8.98%)    → 実現利率-11.94%    →利率期待値-0.14%

 2017年に行政処分をうけたみんなのクレジットは0.3%しか回収できなかったそうです。利率は高かったようですので、予定利率10%、破綻確率を10%にあげてみました。

 破綻案件1件以下なら結構な利率ですが、全体をならしてみると利率期待値はマイナスです。

 リスクとしては完全に博打ですね。

【破綻確率5% 予定利率4% 破綻時の回収率70%の計算(うさみん基準)

破綻件数0(35.85%)  → 実現利率+4.00%
破綻件数1(37.74%)  → 実現利率+2.30%
破綻件数2(18.87%)  → 実現利率+0.60%
破綻件数3(5.96%)    → 実現利率-1.10%
破綻件数4(1.33%)    → 実現利率-2.80%    →利率期待値+2.31%

 予定利率を下げてますが、破綻時の回収率を7割に上げてます。業界努力で可能なレベルだと思ってます。

 これだと実に93%のひとがプラスになります。全体をならした利率期待値も+2.31%と悪くないと思います。

 リスクとリターンを考えるとこんなもんじゃないでしょうか?

 これくらいに改善されないとうさみんはソーシャルレンディング投資を再開しません。